犬をケージに入れると吠えたり、いったん鳴きやんでもまた吠えたりすることもあり、どのように対処したら良いか分からないという方も多いと思います。
自己流だと「これで良いのかな?」と心配になるので、専門家からケージに慣れる方法を聞けると安心します。
ここでは、ブリーダーさんから教えていただいた方法を参考に「ワンちゃんがケージ(ハウス)で過ごしやすくなる方法」についてご紹介したいと思います。

15年以上の実績があるブリーダーさんから教えていただいた方法をまとめています。
ぜひ参考にしてみてくださいね。
大切なのは「ケージは楽しいところ」と認識できること
大切なポイントは「ケージは楽しいところ」だと思えることです。
犬がケージに入って吠える大きな理由は「ケージは楽しくないところ」と思ってしまうことなのだそうです。
ケージに入ると良いことがある、楽しいことがあると思うと自分からケージに入るようになります。

ケージの中が楽しい場所、落ち着く場所と認識すると要求吠えをしなくなります。
初めはなかなかうまくいかないことも多いですがじっくり時間をかけて続けてみましょう。
ケージに入れるときのワンポイント
- Step1ケージに入るときに「ハウス」と言っておやつ・フードを見せる。
- Step2入ったらドアを閉める。
- Step3おやつ・フードを与える。
ケージに入るときに「ハウス」と言って、ちゃんと入れたらドッグフード、好きなおやつ1つでも良いので、手でご褒美を与えます。
ここではケージに入る→良いことがあると認識させることがポイントです。
●ワンポイント●
犬は人が手に持っているものは何でも「良いもの」と認識する習性があるので、手で直接与えることでよりご褒美感を感じることができます。
ケージに入ったらおやつを1つ与えることを続けると、ごはんやおやつのときに自分からゲージの中に入って待つようになりました。

続けていくとおやつのときに自分からゲージやハウスに入っていくようになります。
初めはなかなかできなくても根気強く続けてみましょう。
このアクションができるようになると、ケージに入った後ご褒美をもらってワンちゃんが満足し、無駄吠えをしなくなるという流れを作ることができます。
無駄吠えをしている間は相手にせず、どうしても吠え続ける場合は静かにするよう一声かけます。
吠えても誰も相手をしてくれないと理解するまで少し時間がかかるかもしれませんが、根気よく続けていくとケージの中で落ち着いて過ごせるようになります。
ケージの中で過ごせるようになるとクレート(キャリーケース)の中で過ごすこともできるようになります。
排せつのリズムができあがる生後7か月ごろからクレートの中で5~6時間程度のお留守番をさせることもできるようになるので、ケージの中で落ち着いて過ごすトレーニングをしておくとお留守番もしやすくなります。
ケージに慣れるための基本
犬がケージに慣れるために知っておきたい日常生活での基本ルールが2つあります。
- 寝るとき、お留守番はケージで過ごす
- ケージに入るときは手でご褒美を渡す
このルールを基本に過ごすことでメリハリのあるしつけを行うことができ、犬も人も一緒に過ごしやすくなります。
寝るとき、お留守番はケージで過ごす
寝るとき、お留守番のときなど、お部屋で一緒に過ごすことができないとき、そばで見てあげられないときはケージで過ごすようにします。
この習慣を続けていくことで吠えたり、要求吠えで吠え続けたりすることが少なくなっていきます。
寝るとき、お留守番のとき自由にさせるとまた始めからやり直し。
日によって一緒に寝たり、お留守番をお部屋で自由にさせてしまうとケージに入れたときまた吠えたり要求吠えを始めてしまうので、寝るとき、お留守番はケージで過ごさせるようにしましょう。
ケージに入るときは手でご褒美を渡す
「ハウス」と言ってちゃんとケージに入れた時は手でご褒美を与えて「良いことがある」と覚えさせていきます。

人間が手に持っているものにワンちゃんは何でも興味しんしん!
直接おやつをもらえると嬉しさもより大きくなるんですね。
要求吠えの主な理由
ケージに入れたとき吠え続ける「要求吠え」には主にこのような理由があります。
出してほしいとき
ケージに入れられたことでもっと遊びたい、出して自由にしてほしい、などの要求で吠えることがあります。
寝るとき、お留守番をケージでしていたのに、寝るときにケージから出したままにしていたり、お留守番を自由にさせてしまったあとにケージに入れると吠えることもあります。
こうなるとまた初めからやり直しになるのでケージで過ごす習慣を決めたら慣れるまでしっかり守るようにしましょう。

吠えても出してもらえないと理解できるまで途中でやめずに根気強く続けていくことがポイントですね。
排泄物を片付けてほしいとき
トイレが汚れたり足の裏に排泄物がついてしまい、きれいにしてほしい時に吠えて教えてくることもあります。
夜中に吠えるときは静かに犬の様子を見に行き、排せつ物でトイレや足裏が汚れている場合はきれいに片づけてあげましょう。

清潔できれいな場所で過ごしたいのはワンちゃんも同じです。
ケージの中や身体が排せつ物で汚れている場合はきれいにして気持ちよく寝られるようにしましょう。
要求吠えの対処法
要求吠えをするときは理由に合わせてこのような対処法があります。
出してほしくて吠える場合
ケージの中も汚れていなくて出してほしくて吠えている場合は、相手をせずに静かになるまでそのままにしておきます。
誰も相手にしてくれないと分かると諦めて眠るので、諦めて眠るまで相手にせずそのまま様子をみましょう。
どうしても静かにならない場合に考えられること
夜中で近所迷惑になってしまうかも、という場合は、1度、2度ほど「静かにしなさい」と叱ると諦めて静かに眠ることもあります。
ですが、1日のうちケージから出してもらえる時間が1、2時間など極端に短い場合はストレスで吠え続けることもあります。
ストレスで吠える場合は、少し出してストレスを発散させると落ち着くこともあるので、お留守番が長くなった日などは自由な時間を作るなどストレスにならないように気を付けてあげましょう。

ゲージに入っている時間が長いときは自由な時間を作ってストレス発散すると要求吠えがなくなることもあるんですね。ケージで過ごす時間と自由な時間のバランスにも気を付けたいですね。
排泄物(うんち)を踏んだ場合
排泄物をきれいにしてほしくて吠える場合は、ケージの中と足裏をきれいにしてあげてすぐに寝かせます。
手順としてはこのようになります。
- 消臭剤で足裏のうんちをふき取り、お部屋に放す。(このとき遊んだり構ったりしない)
- ふき取れない場合は洗面所やお風呂場で洗い流してからお部屋に放す。
- お掃除をしたらワンちゃんをケージに戻し、すぐに離れる。
足裏をきれいにしてあげてからお掃除の間はお部屋で自由に遊ばせても構いません。
このとき、遊んだり構ったりせずにお掃除に専念して、片付けが終わったらケージに入れてすぐにその場を離れます。
このとき遊んだり構ってしまうと「吠えたら遊んでくれる」「うんちを踏んだら遊んでくれる」と認識してしまうこともあるのでここでは静かに片づけに専念します。
片付けが終わったら再びケージに入れ、「おやすみなさい」と一言声をかける程度にして、すぐにその場を離れます。
要求吠えは無駄に吠えていると思われがちですが、きちんと理由があって吠えていることが多いので、その時の状況に応じて対処してあげることで要求吠えを少なくしていくことができます。

排せつ物の掃除の後ケージに入れるときにおやつを与えてもOKです。ケージに入る=いいことがあると理解すると要求吠えもなくなり、静かに休むようになります。
ぜひ参考にしてみてください。
獣医師監修の子犬期のしつけキットを活用する
ここまで自身がブリーダーさんから聞いた内容をもとに「ケージに慣れる方法」についてご紹介してきましたが、
- 専門家から直接教えてもらいたい。
- 専門家にしつけ相談がしたい。
という方は獣医師監修【こいぬすてっぷ】といったサービスを活用するのもおすすめです。
こいぬすてっぷとは?
こいぬすてっぷは獣医師監修のしつけキットで犬種や月齢に合わせた育て方本と日用品やおもちゃが届くサービスです。
獣医師が完全監修でしつけ相談、アレルギーにも対応しているので子犬を育てるのが初めての方も2回目以降の方も安心して利用できます。
こいぬすてっぷは毎月ワンちゃんに合わせたしつけキットが届くサービスですが、お試し1回のみの利用もできます。
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こいぬすてっぷは2か月~1歳までのワンちゃんにおすすめです。1歳になるまでが大切な時期といわれています。この時期にしつけに関する情報や相談ができるのはとても助かりますね。
まとめ
子犬期は成犬期を分ける大切な時期なのできちんとしつけをしたいという方も多いと思います。
犬をケージに入れるときの大切なポイントはケージに入れるときにご褒美を与えて「良いことがある」と覚えさせるということになります。
また、ケージで過ごす時間と一緒に過ごす時間をきちんと分けることでメリハリのあるしつけができ犬も人も一緒に過ごしやすくなります。
慣れるまでは寝るとき、お留守番のときなどお部屋で一緒に過ごす以外はケージに入れることを徹底するくらいの感じでいっても良いでしょう。
ケージに入ることは楽しいこと、そしてケージで過ごすことに慣れると少しずつ吠えることが少なくなっていくので根気強く教えていきたいですね。
犬をケージに入れると吠えたり、要求吠えで吠え続けたり、何とかしたいけど方法が分からない、自己流で良いのか迷っている方の参考になればと思います。