古着や中古のゲーム機などを仕入れてフリマサイトで販売する際は古物商許可証が必要なことをご存じでしょうか。
新品ではなく、中古商品を販売目的で購入(仕入れ)し、フリマサイトなどで販売する場合は古物商許可がないと行ってはいけないと法律で定められています。
ここでは、古物商許可証の申請について実際に行ってみた感想も含めてご紹介したいと思います。
申請できる場所
古物商許可の申請は住民票のある住所地管轄の警察署で申請できます。
まず管轄の警察署で古物商許可の申請用紙を受け取ります。
手順としては簡単にこのような流れになります。
- Step1警察署受付にて古物商許可申請で訪れた旨を伝える。
- Step2担当部署にて申請について詳しく説明を受ける。(10~15分程度)
- Step3申請に必要なものを確認し申請用紙を受け取る。
申請用紙の受け取り時は身分証明などの確認はほとんどなく、申請用紙の記載方法と申請時に必要なものの説明を受け取って完了です。
空いているときはすぐに対応してもらうこともできますが、混雑しているときや順番待ちが発生しているときは30分以上かかることもあります。
時間に余裕をもって行くと安心です。
古物商許可申請に必要なもの
古物商許可の申請はこのような書類が必要です。
■警察署に提出する申請用紙
・古物商(古物市場主)許可申請書
・略歴書
・誓約書
警察署に提出する申請用紙の他にこのような添付書類、手数料が必要です。
■添付書類
・住民票の写し
・市町村長の証明書(本籍地で取り寄せ)
・URL使用権限を疎明する資料
■登録に際する手数料(収入印紙)
・警察署で収入印紙を購入して納付(19,000円)→管轄警察署で確認
手数料は基本的に全国で同一だと思いますが念のため管轄警察署で確認しておきましょう。
必要な書類についての詳細
古物商許可申請で必要な各書類について詳しく見てみましょう。
古物商(古物市場主)許可申請書
氏名、住所、取り扱う古物(中古品)の区分、フリマサイト、通販サイトのURLなどを記載します。
略歴書
過去5年間の職歴等を明記する書類です。
仕事をしていない期間も無職である旨記載し、その他何かしら仕事をしていた場合は記載します。
空白の期間がないよう記載します。
記載方法が分からない場合は警察署で確認しておくと手続きがスムーズに進みます。
誓約書
古物商許可の申請にあたり法律で取得できない事項にあたらないことを誓約する書面です。
該当がなければ住所、氏名を記載して提出します。
1通は手元に保管し、1通は警察署に提出します。
住民票の写し
直近3か月以内の住民票の写しを添付します。
基本的には本籍入り、マイナンバーなしで指定されると思いますが、管轄の警察署によって異なる場合は指定された項目のある住民票の写しを用意しましょう。
市町村長の証明書
本籍地で取得する書類になります。
破産手続き中など誓約書に記載されている事項にあたらないことを証明するための書類を取得します。
本籍地の市、区役所で取得するため遠隔地にお住まいの場合は郵送での取り寄せとなり、古物商許可の取得までにより時間がかかります。
お急ぎの場合は郵送での取り寄せの期間も考慮して早めに手続きを行うようにしましょう。
URL使用権限を疎明する資料
フリマサイト、アプリ、ネット通販で販売を行う際に必要な添付書類です。
使用するサイトのプロフィールページ、登録している住所・生年月日を確認できる画面のスクリーンショットを各1ページずつプリントアウトし添付します。
どのページが必要かは申請書類を受け取る際に警察署で確認しておくと確実です。
書類に不備・不足があると申請に時間がかかってしまいます。
管轄の警察署によって必要な書類が異なる場合があるため、必要な書類を直接聞いて進めるとスムーズに手続きを行うことができます。
申請にかかる時間
申請には書類提出後、約40日前後(1か月~1か月半)かかるといわれています。
申請が多いときや混雑時にはさらに時間がかかることも予想されるので、申請~取得まで期限が決まっている場合や急ぎの場合はなるべく早めに申請しておくようにしましょう。
古物商許可の申請が必要な理由
古物商許可を得ることは法律で定められており、主な理由としては万が一盗品が中古品として販売された場合などに警察署ですぐに分かるようにするため必要となります。
盗品が市場に出てしまった際警察署ですぐに分かるように、盗品が出回らないように管理しやすくするために必要なんですね。
申請せずに中古品を仕入れ・販売した場合は?
無許可で中古品の仕入れ・販売を行った場合、3年以下の懲役または100万円以下の罰金が科せられることがあります。
利益の額がたとえ1円だったとしても、フリマサイト・アプリ、通販サイト、どのプラットフォームでも関係なく、中古品を販売目的で仕入れ販売する場合は許可申請が必要です。
ネットやSNSなどで「このプラットフォームならいらない」といった情報が出回っていても鵜呑みにせず、きちんと許可を得てから販売するようにしましょう。
自宅の不用品を販売する場合は許可申請は必要ありませんが、1点でも販売目的で中古品を購入し販売する場合は申請が必要ということを知っておきましょう。
まとめ
フリマサイトなどで個人でもさまざまな商品の売買ができるようになり、利益を得ている方も多くとても便利になりましたが、販売目的で中古品を購入しフリマサイトなどで販売する場合は古物商許可が必要です。
古物商許可を得ることは法律で定められており、万が一盗品が中古品として販売された場合、警察署ですぐに分かるようにするため古物商許可の取得が必要となります。
許可を得ずに中古品を販売目的で購入し、フリマサイトなどで販売した場合は法律に則り刑事罰を科せられる可能性もあるため、必ず許可を得て販売するようにしましょう。
個人でも売買がしやすく便利になりましたが、知っておくべき法律や必要な手続きについてもきちんと理解を深めていきたいですね。